桜、満開です。
今週の土・日曜にお花見に行かれる方も多いのではないでしょうか?
「花冷え」と言われるように、この時期は意外と気温が下がるので防寒対策はぬかりなく!
平成最後のお花見を楽しんで下さいね(*゚ー゚)ノ
では、前回の続きとなります、不眠症を東洋医学からみてみたいと思います。
東洋医学では不眠症を「不寐」「失眠」「不得眠」「目不瞑」と呼びます。日常的に正常な睡眠が得られないという症状のことをいいます。なかなか寝付けない、夜に何度も目が覚める、睡眠中に目が覚めてから眠れない、早朝に目が覚めるなどの症状がみられます。
原因はというと、明の時代に書かれた≪景岳全書≫では
不寝はただ邪正の二字を知り、すなわちこれに尽きるなり。
神が安定すれば眠れる。神が不安定ならば眠れない。
神を不安定せしめるものは邪の擾か、営気の不足。
つまり、不眠は邪気によって神(精神・意識)が擾乱されるか、神(精神・意識)を安定させる栄養分である営気、血が不足して神を養えないかのどちらかで起こる、という訳です。
東洋医学では五臓の「心」が思考・精神・意識の中枢とされますので、不眠症の根源は「心」にあり、この心の不安定が眠れない大きな原因と考えるのです。
過度の心配や考えすぎなどで「心」と「脾」(精神系と消化器系)の損傷に及ぶと、気血が虚弱になり精神の安定が保てなくなります。その結果、不安感や気分の落ち込みなどを感じ、熟睡しにくくなります。
また、過労や生活の不摂生などによる「腎」への負担で腎陰(体液の総称)を消耗したり、偏食や暴飲暴食により体内に湿痰(余分なお水が煮詰まったドロドロの不要物)が溜まったり、ストレスやイライラで「肝」に負担がかかり気の巡りが悪くなったり…というようなことがあると体内で熱を生み、その熱は体の上部に影響します。すると、イライラや憂うつ感、体のほてりなどを感じて寝つけない、あれこれ考えて眠れなくなる、などの症状が出現します。
針灸は臓腑の不調を調整し、乱れた自律神経を安定させる効果があるため、不眠症の治療にも有効です。
不眠でお悩みの方はぜひ一度試してみてはいかがでしょうか?