2019年 10月

前回の続きですね

どうしてめまいが起こるのか、について書いていきます。

 

 

 

…ですが、その前に

 

 

 

まずは異常を知るには、正常を知ることから始めたいと思います。

 

 

 

頭が今どういう位置にあり、どういう動きをしているかを感じるセンサーは、左右の耳の奥の内耳にあります。

 

~めまいのQ&Aより~

カタツムリによく似た姿のこの装置は「半規管」「平衡斑」「蝸牛」という三つの部位の集合体です。このうち「蝸牛」は音を聴く装置なので「半規管+平衡斑」を合わせたものが平衡感覚のセンサーです。

センサーでキャッチした情報は「前庭神経」を通って小脳や橋や大脳へと伝えられます。小脳では①内耳のセンサーでキャッチした位置情報 ②視覚からの情報 ③筋肉や関節で感じる感覚 を統合整理して、最も適切な運動や姿勢をとるよう指示し、制御します。

この仕組みによって身体のバランスが保たれているのです。

 

 

 

正常な平衡感覚コントロールが分かったところで、次に異常を見てみましょう。「めまい」は、このバランスを維持するシステムのどこかに異常やズレが生じることにより起こります。

 

 

 

そのパターンとしては、

 

①センサーである内耳に異常が生じる

②センサーと脳をつなぐ神経に異常が生じる

③情報を統合して平衡感覚をコントロールする脳に異常が生じる

 

などが挙げられます。

 

 

 

そして、めまいを引き起こす原因がどこにあるのかで症状の出方が変わります。

 

 

 

情報を統合する脳は、頭のまんなかに存在します。これに対して、センサーは両耳の中にあり、センサーと脳は神経でつながっているので、センサーと神経は左右それぞれにあります。

センサーと神経はたいていどちらか一方に異常が起こります。この時起こるのが「回転性のめまい」となります。回転性めまいの場合は、内耳や神経の異常が考えられ、ほとんどが生命の危険がないめまいですが、なかには急性の脳卒中で起こるものもあります。

 

一方、脳は頭のまんなかにあって、左右からの情報を同時に制御しています。ですから、脳に異常が起きた場合は、左右ともいっぺんに異常が出たのと同じ状態となり、この時に起こるめまいが「浮動性のめまい」または「前失神」となり回転は伴いません。

 

 

 

回転性めまい、浮動性めまい、前失神などをきたしうる疾患は前回の記事にあげたものがあります。

 

 

 

 

めまいは比較的よく遭遇する病態ですが、なかには命に関わる危険なものも存在しますので、意識を失う、ふるえやしびれがある、麻痺がある、などの神経症状と一緒にふらつきが起こった場合は、脳の異常が原因の危険なめまいが疑われるので注意が必要です。

 

 

 

これで西洋医学的なめまいに関しては以上となります。

次回からは東洋医学的にみた「めまい」について書いていきたいと思います。

 

続く。

秋になり、世間を騒がせている台風さん。

台風15号、19号は関東に上陸した台風としては過去最強クラスだったそうで、各地に大変な被害をもたらしました。

 

 

 

かつては熱帯で生まれていた台風ですが、地球温暖化の影響で海水温が上昇したことに伴い、日本近海で生まれるようになり、近いとその分パワーも強力となるので、過去にはなかったような被害を出すのだとか。

 

 

 

台風ひとつ取っても、未曾有の気候変動を受けていることがわかりますね。

 

 

 

ところで、東洋医学では“天人合一思想”というものがあり、天(自然)と人間の間には相関関係がある、というように考えます。

 

 

 

もちろん、台風も例外ではありません。

 

 

 

吹き荒れる風をもたらす台風は、人間の身体にも風が吹いたような症状を引き起こすことがあります。

 

 

 

どのような症状が特徴的かというと、主に、めまい、ふるえ、ひきつり、しびれ、など風の動的な性質を表わすような身体の全部、または一部が動いてしまう症状が挙げられます。

 

 

 

心当たりのある方もいらっしゃるのではないでしょうか(-ω- ?)

 

 

 

そこで今回は、この時期起こりやすい「めまい」について取り上げたいと思います。

 

 

 

まず初めに、西洋医学における「めまい」から見ていきましょう。

 

 

 

 

めまいは、広辞苑によると「目眩・眩暈:目が回ること、目がくらむこと。げんうん」と定義されています。ひとくちに「めまい」といっても複数の意味、異なった症状が含まれています。

 

 

 

ではどのようなパターンがあるのかといえば、大きく分けて3つ。

 

 

 

まずひとつめは「回転性のめまい」

自分や周囲のものがグルグル回っているような感覚に陥るめまい。吐き気を催すこともあります。(良性発作性頭位めまい(BPPV)、メニエール病、急性中耳炎、前庭神経炎、突発性難聴、椎骨動脈や脳底動脈の梗塞による循環障害(つまり脳卒中の一種)

 

ふたつめは「浮動性のめまい」

体がふわふわ、ふらふらした感じがして、まっすぐ歩けない、足元がおぼつかない、というめまい。(小脳や橋の腫瘍や変性や炎症、脊髄や末梢神経全体の異常(深部知覚障害)

 

そしてみっつめは「前失神(立ちくらみ)」

しゃがんでいて急に立ち上がると、クラッとするめまい(起立性低血圧、脱水、不整脈、心不全などによる一過性脳虚血発作(TIA)、低血糖や低酸素

 

 

 

 

では、「めまい」はどうして起こるのでしょうか?

 

 

 

…長くなりそうなので、次回に続く!でゎ|゚∀゚)ノ)))) ババーィ |)≡サッ