2019年 6月

関東もいよいよ梅雨入りしましたね~

敏感な方はジメジメが登場していることにお気づきだと思います。

 

今日は、そんな梅雨のジメジメについて書いていきます!

 

前回、説明してきたように梅雨の漢字の意味と読み方の由来ともなっている、この時期のジメジメとした高い湿度と長雨ですが、東洋医学では多すぎる湿気は体に害をもたらす「湿邪」となり、体に様々な不調をもたらします。

 

 

湿邪は脾の臓(消化器系)の機能を低下させ、重く濁り粘着して停滞し、下降しやすく、体の下部に症状が出やすいという特徴をもっています。

 

この湿邪が人体を侵襲すると、胃腸の不快感、大小便がスッキリ出ない、下痢、むくみ、体の重だるさ、関節の痛み、尿のにごり、おりものが増える、食欲不振、目やに、痰、鼻水などの症状を引き起こします。

 

 

そして、この湿邪の影響を受ける人は、大体がもともとの身体に湿邪が入りやすいような状況が生まれていることが多々あります。

 

 

どういうことかといいますと、

 

 

飲食の乱れや水分摂取過多、運動不足などで脾の臓(消化器系)の機能が下がると、脾の臓が担っている水分の吸収と運搬機能が低下し、処理しきれなかった水分が体の中に溜まっていきます。それが、むくみや体の重さ、下痢や消化不良などの症状を起こす「内湿」(大気中の湿気は「外湿」といいます)となり、体内に蓄積します。

 

「類は友を呼 ぶ」ということわざは、みなさんご存知かと思いますが、中医学では「内湿が外湿を呼ぶ」という言葉がありますヽ(゚Д゚;)ノ!!

 

内湿が溜まっている人は外湿と共鳴し、結びつき、湿邪を体内に引き込みやすくしてしまうので、ジメジメの多い梅雨時期や夏の湿度の高い日、台風の時期などに不調になりやすく、重い、だるい、めまい、胃腸の不快感などの症状が出やすくなります。

 

 

ですから、この時期は体に内湿を溜めない生活を心がけることが大切です。

具体的には、適度に運動し、余分な水を体外に排泄させる。過度な水分摂取や生もの、冷たいもの、油もの、味の濃いもの、甘いものの摂り過ぎを避け、よく睡眠をとり、疲れた体をしっかり癒す。そして鍼をする!

 

雨の日には雨の日の風情があるものです。

体を整え、どんよりした気分を吹き飛ばし、外の景色を楽しんでみてはいかがでしょうかヽ(´∀`)ノ

6月に入り、お天気が安定しませんね。

梅雨が間近に迫っています。

 

ということで、今日は「梅雨」について書きます。

 

皆さんは、この季節の長雨のことをなぜ「梅雨(つゆ)」と呼ぶのかご存知ですか?

改めて考えてみると不思議ですよね。調べてみました。

 

まず、漢字の「梅雨」ですが、中国語の辞書にも載っています。

「梅雨」と「黴雨」のふたつ。読み方(メイユーと発音)も同じ。

前者は梅の実が熟す頃の雨、後者はかび(黴)の生えやすい頃の雨という意味になるそうです。

 

意外と単純な由来ですね(笑)

 

そう、中国にも梅雨があるのです。

 

そもそも「梅雨」は「梅雨前線」によってもたらされますので、梅雨前線のかかる中国の一部(揚子江の中流~下流の地域)や台湾・韓国にもあります。

 

今から1200年ほど前の唐の時代の文献にはすでに「梅雨」という漢字が使われていたようです。

 

「梅雨」の漢字と意味は中国にルーツがあったと判明しました(ちなみに植物の梅も中国から日本にもたらされたとか。)

 

 

ではなぜ、「梅雨」を「つゆ」と呼ぶようになったのか?ですが…

 

「露(つゆ)」から来ているという説、あるいは湿気でものが腐ってしまうことから「潰ゆ(ついゆ)」から来たという説などがあります。(その他の説もいくつかあります)

 

いづれも「ジメジメしている」という状態を意味するものからきているようですね。

 

これと中国から伝わった「梅雨」が合わさり、江戸時代に入ってから「梅雨」で「つゆ」と読むようになったとのことでした。

 

 

さて、読み方の由来ともなっている「ジメジメ」ですが、梅雨時期の体調不良の原因となることもあります。

次回はこの「ジメジメ」について東洋医学的に書いてみたいと思います。

 

つづく!