めまい ③

前回までは、回転性のめまいは内耳と関係があり、浮動性のあるめまいは中枢神経系と関係がある、というお話をさせて頂きました。

 

 

 

今回からは「めまい」を東洋医学の見地から見てみます。

ではさっそく始めます!!

 

 

 

東洋医学では、めまいのような揺れ動く症状は、病邪のひとつである「風邪(ふうじゃ)」によるものと考えます。“邪”とはなにか?といいますと、本来、正常だったものが、異常に強く盛んになったものをいいます。

 

 

 

「風」でいえば、普通に吹いている風は何の問題もないのですが、異常な風、例えば季節に反した風が吹いた時や竜巻や台風などの強すぎる風などは、人体に害を及ぼす風、つまり「風邪」となります。この風は体の外側から人体を襲いますので「外風(がいふう)」と呼びます。

 

 

 

そして「外」があるなら「内」がある。

 

 

 

「自然界でおこる現象は、人間の身体にもおこる。」というのが東洋の発想ですから、人間の体内でも風が生まれることがあり、そのため風が吹いたような症状がおこる、と考えます。体内で生まれて内側から影響を及ぼす風なので、こちらを「内風(ないふう)」と呼びます。

 

 

 

内風が吹いたらどうなるのか?

 

 

 

日常感じている自然現象の性質は、そのまま邪の性質と症状になりますので、まるで風が木々を揺らしたり大地を吹き抜けたりするかの如く、人体にしびれ、けいれん、ふるえ、めまい、などの実際に体が動いたり、動くような感覚のある症状が出現します。

 

 

 

そして、内風があると外風の影響を受けやすくなりますので、風の強い春や大きな気圧の変化がおこる台風の時期はよりめまいを感じやすくなるのです。

 

 

 

今回はここまで。